パースについてのメモ。


「第一性」は、感覚的質。数学的な命題にさえ存在する、
全ての感じられるものの根底としての、モナド的要素。
これは主観的に体験された感覚のことではなく、
その素材となる潜在的なもののことであり、
現代思想風に言えば「強度」とか「差異」とかか。
「第二性」は、第一性が自己充足的であったのに対し、
そこに第二のものによる影響が加えられたもの。
主体の変容の感覚、二つの主体間に生じた、
偶然的、盲目的な作用・反作用。
「第三性」は法則性や習慣、意図、概念、記号等々のことであり、
或る第一性に何らかの第二性が生じる際の規則性。


「存在するものはすべて、第一に感情であり、第二に努力であり、第三に習慣である」(『連続性の哲学』岩波文庫


ベルグソンとかホワイトヘッドに近いだろやっぱこいつ。
基本的にパースの記号作用モデルもこれに基づくもので、
その第三項も第一項と第二項との関係を規定するものだ、と。
同時期のフッサールとの最大の違いはやはりこの「3」だな。
この三番目の概念が如何にして働いているか。おもしれー。
一時期こってた廣松渉なんかも無理やりねじ込めるか…?
いずれにせよその辺と結構近しいものがあることわかってきた。
「icon」「index」「symbol」の記号の分類も
やはりこれと同じモデルを踏襲しているものなのだろうか?


あと、何か新しいものに出会ったときの感覚は
絶対的な経験であると信じている態度とかベルグソンと同じよね。
「index」の定義においてこの「新しいものとの出会い」が
とても重要になってくる。


んで、ムサビの視デの下村千早教授が
パースの記号論使ってなんかやっとる、と。