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田中泯の大きなホールでの最後の公演ツアー初日を見てきた。
「透体脱落」@世田谷パブリックシアター。
この人のダンスを見ていつも思うんだけど、彼は頭がよすぎるせいか、彼のダンスはあまりにも説明的で、なにか台詞のない演劇を見ているような気がしてきてしまう。もちろん、彼の身体の「動き」そのものにはとても面白いものがあると思うし、見ていてとても引きつけられるのだけど、演劇っぽさを感じてしまうとどうも一歩引いてしまって、これってダンスとしてどうなのよ、ということを思ってしまう。路上や野原で踊っている泯さんを見ればまた違った印象を受けるのだろうか。一度、そういう状況で見て見たい。ダンス白州ではついの一度も、彼のダンスを見ることが出来ていないので。
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■シネマテーク・コレクション 松本俊夫:「映像」の変革
事実上のデビュー作である『銀輪』(1956年)から50年にわたる活動の中で、常に先取の実験精神に満ち溢れた作品を数多く生み出してきた映像作家・松本俊夫(1932-)。今回の特集では、多岐にわたる彼の活動を、敢えて記録映画・実験映画・長篇劇映画という三つのカテゴリーによってとらえ、映像表現におけるテクノロジーの進化を常に掌中に収めながら創作活動を繰り広げてきた松本俊夫の全貌に迫ります。また、9月16日より当館2階にて開催中のギャラリー展『眩暈(めまい)の装置』に於いては、松本俊夫の最新インスタレーションを展示するとともに、映像作品製作に関する数多くの資料もご覧いただけます。上映と併せてのご鑑賞をお勧めいたします。(展示は11月26日(日)まで開催。ギャラリー展は映画と別料金です)
【上映スケジュール】
[part1]アヴァンギャルドとドキュメンタリー:記録映画の革新
10月7日(土)
13:30- 白い長い線の記録(1960年 13分)
わたしはナイロン(1962年 27分)
〔シンポジウム〕「50-60年代の芸術状況と松本俊夫」
パネリスト:松本俊夫+湯浅譲二(音楽家) 聞き手:西嶋憲生(映像研究者)
16:00- 西陣(1961年 26分)
母たち(1967年 37分)
10月8日(日)
13:30- 春を呼ぶ子ら 進路指導シリーズ・展望篇(1959年 21分)
300トントレーラー(1959年 26分)
素肌美のための12章(1967年 25分)
16:00-
安保条約(1959年 18分)
石の詩(1963年 24分)
つぶれかかった右眼のために(1968年 13分)
10月9日(月・祝)
13:30- 凧(1976年 29分)
生●(きもと)(1980年 30分)
16:00- 絵馬(1982年 31分)
隈取(1983年 31分)[part2]眩暈の快楽:実験映画の世界
10月14日(土)
13:30- エクスタシス=恍惚(1969年 10分)
メタスタシス=新陳代謝(1971年 8分)
オートノミー=自律性(1972年 12分)
エクスパンション=拡張(1972年 14分)
モナ・リザ(1973年 3分)
フライ=飛ぶ(1974年 9分)
アンディ・ウォーホル=複々製(1974年 23分)
16:00- 色即是空(1975年 8分)
青女(A Girl)(1975年 30分)
ファントム=幻妄(19 75年 10分)
アートマン(1975年 11分)
ブラックホール(1977年 3分)
10月15日(日)
13:30- エニグマ=謎(1978年 3分)
ホワイトホール(1979年 7分)
氣=BREATHING(1980年 30分)
CONNECTION(1981年 10分)
〔対談〕「松本俊夫の実験映画を巡って」松本俊夫+西村智弘(美術評論家)
16:00- リレーション=関係(1982年 10分)
シフト(1982年 9分)
フォーメーション=形成(1983年 9分)
WAVE(1984年 7分)
スウェイ=ゆらぎ(1985年 8分)
エングラム=記憶痕跡(1987年 15分)
「銀輪」、実は去年見逃してました… くそ、何で今回やってくれないんだ…
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研究講演会「<わが最良の友>たる芸術家
――バックミンスター・フラーとイサム・ノグチ」
Best of Friends:Buckminster Fuller and Isamu Noguchi
●2006年11月14日(火)18:00〜19:30
●会場:三田キャンパス東館6階G-SECLab
●講師:ショージ・サダオ Shoji Sadao
●入場無料・事前申込不要
http://www.art-c.keio.ac.jp/event/log/274.html
文部科学省オープン・リサーチ・センター整備事業
アート・アーカイヴ資料展
「ノートする四人――土方、瀧口、ノグチ、油井」
●2006年11月28日(火)〜12月9日(土)【日曜休】
11:00〜17:00
●会場:三田キャンパス東館展示スペース
●入場無料
●共催:慶應義塾大学デジタルアーカイヴ・リサーチセンター
http://www.art-c.keio.ac.jp/event/log/275.htmlARTLET26号の刊行
●http://www.art-c.keio.ac.jp/publication/
をご参照の上、お申し込みください